今回は、2月11日にオープニングテーマ「冒険でしょでしょ?」を収録された直後の平野綾さんにインタビューをさせていただいた模様をご紹介します。
主役のハルヒ役でなおかつ主題歌も担当…と、「ハルヒ」での活躍が最も期待されているおひとりだけに、その意気込みは是非お伺いしてみたいところ。 公式HPの「ねこマン」でもお馴染みな彼女の思いを感じてください! インタビュー自体は各種媒体合同のものでしたが、WEBは紙面制限もないだけに、一言一言のニュアンスも存分にお楽しみいただけます。

●本日はよろしくお願いします。まずは歌について、一言お願いします。

平野「最初聴いた時の第一印象は、“凄く難しそう…″で、仮歌を聴きながら“私が歌うとどうなるんだろう″と思って、凄く緊張してたんです。 私が今まで歌ったことのないようなオシャレな曲で、ハルヒの世界に合ってるなぁと思いました」

●今までの歌とテイストが大分違うとのことですが、こういう歌はカラオケでは…?

平野「カラオケですか? カラオケは…歌わないです!」

●何故そんなに焦って…?

平野「さっきからスゴイ緊張してるんです(苦笑)! ごめんなさい」

●ではカラオケにはあまり行かないと?

平野「行ったとしても、あんまりこういう曲は歌わないですね」

●どんな曲を普段は歌ったりされているんですか?

平野「趣味としては、洋楽でロックをよく歌います。あと、バラードとか…。アヴリルラビーンの歌は全部歌えます」

●こういうところを特に聴いて欲しいとかいったポイントは?

平野「歌詞の中にいいところがいっぱい詰まってると思うんですけど…、間奏明けの『普通じゃないのが当然なら、答える私は何ができる?』…というところとか。“どういう気持ちで歌えばいいのかな″と考えました。 私にも言えることだし、多分ハルヒも…こういうことについてよく考えてるんじゃないかなと思いました」

●最初に仮歌をご自分で歌われたそうですが、その感想は如何でしたでしょう?

平野「仮歌は実は2日前に録ったばかりなんですけど、その時は…、ハッキリ言って…ヘタだ…ったん…ですけど(大きなアクションつきで照れ笑い)。 ホントに…あの、音の飛び方が激しかったりとか、あと、歌詞がスゴイ早口でいっぱい詰まってる歌詞だったんで、目で…追えなくって、ドンドン次に行っちゃう…みたいな感じで(苦笑)。 勢いがあっていいなと思ったんですけど、なんかやっぱり、アクセントとか、どこの歌詞にポイントを置くかっていうのが難しくって。 昨日とかも…その、生の弦楽器や管楽器の収録があったんですけど、それを見学させていただいたら、…もう、凄い迫力でプレッシャーを感じて、でも同時に頑張らなきゃなと思って、帰ってからズーッと部屋にこもって、MDでどこをどう歌おうかなと考えてて。 今日はお昼からの収録だったんですけど、今朝もここに来るまで、朝御飯の時からズーッと、曲を聴いてイメージトレーニングしてました」

※前日の演奏パート収録では、ヴァイオリンやヴィオラなど9人編成の弦楽器、そして管楽器はテナーサックス・トロンボーン・トランペットの3人編成で演奏収録が行なわれました。最近は、いわゆる“打ちこみ系″が主流で、あまりこういうことは行なわれないのですが、今回は敢えて生楽器の音を使った収録となりました。 これは“打ちこみで出せない音ではない″けれど、どうしても生の音には(打ちこみでは)かなわないこと、より音に厚みを出したいことからのチョイスとなったようです。

●生楽器の演奏を目の当たりにして、どんな気分でした?

平野「もう…なんか、カッコイイなぁ…って。見るのは初めてではなかったんですけど、結構スタジオの中も入らせていただいて、間近で見ることができたんで、…“この音が、私の歌のバックで流れるんだなぁ″と思って、凄くやる気が出ました」

●ご自分でも(私生活で)楽器をやられるというお話ですが?

平野「小学校の1年生から中学校の3年生ぐらいまで、ピアノをずっと習ってたので、今でも学校でピアノの当番を任されてます」

●当番?

平野「あっ(汗)、学校で週に1回、礼拝の授業があって、その礼拝の際の賛美歌を演奏する…当番が、1クラスごとに回ってくるんですよ。それを毎回やることになっちゃって…。 あとは、ちょっと…ギターをやりはじめて。まだそんなに上手いわけじゃないんですけど。自分で弾きながら熱唱するのが、好きなんです」

●それ(ギター)は、誰かに憧れて始めたんですか?

平野「…うーん(考え込んでいる様子)。あの、パソコンで自分で曲を作ったりしてるんですけど、そうしてるうちに生(の音)に対する憧れが(笑)。 あと、自分で曲を作ったり、バンドとかできるといいなぁと思って、やり始めました」

●それでは改めて、ハルヒ役が決まった時の感想は?

平野「私がハルヒに決まる前から、ずっとあの作品が…書店さんの店頭で帯とかかかって“(ライトノベル人気)1位!″とか書いてあって、チェックして読んでました。凄い面白い作品だなぁと思ってたんですけど、決まったと言われた時に、私のイメージしてたハルヒが…やっぱり…なんだろう、結構元気のいい凄い役っていうのを想像してて、自分がやるとは全然思ってなくて、最初イメージできなかったんですよ。
今までにもこういう役をやらせていただいたことってなくて、役作り…というか、どういう声にしようかと悩みました。
で、ハルヒのラジオ(「SOS団ラジオ支部」ラジオ関西&ランティスWEBにて絶賛放送中!)をやらせていただいてて、そこで私と、後藤邑子さんと、茅原実里さんと…ハルヒのメインヒロインが集まって、その…(それぞれ役になりきって行なわれる)ミニコントみたいなコーナーがあるんですが、それを初めて3人で合わせた時に、…なんかもう、自然に3人で息が合って、“私のハルヒも、きっとこんな風にするんだ″というのが…後藤さんの“みくるちゃん″を苛めているうちに分かってきて…。
今は、もう普通にやってますね」

●では、ハルヒをやる上での意気込みを。

平野「もう本当に大きい作品で、凄く緊張しているんですけど(苦笑)。キャストの皆さんにも、スタッフの皆さんにも凄く仲良くさせていただいてるんで、安心してできそうだなと思って。 このメンバーで本当に良かったと思います」

●それでは今回の歌に話を戻して、「ハルヒ」の世界の魅力と、それがこの歌にどのように反映されているのかをお教え下さい。

平野「やっぱり歌詞を読んでて、不思議な歌詞だなぁと思って。『ハルヒ』の世界も…“非・日常″な学園のお話じゃないですか。なので、歌詞のそれぞれが、どういうコトを表しているんだろうと考えるのが面白くって。 ハルヒって、周りの人たちがみんな超能力者だったり、宇宙人だったりとかするんですけど、ハルヒだけが…キョンは別として、ハルヒだけが普通の人間で、あんな感じでみんなを引っ張っていったりとか、ワガママ言ったりとかもするんですけど、実はその、普通な…意外と弱い娘だったりするのが…、この歌詞によって伝わってきました。 役作りにも役立ちましたし、ハルヒの気持ちで歌えました」

●ご自分の歌がTVアニメのオープニングになることについてのご感想は?

平野「恥ずかしいです(と照れ笑い)!! …でも私の歌に、あの、アニメーションがつくっていうのが、スゴイ感動で。 どんな絵がつく…っていうか、どういう風にキャラクターが動くんだろうって考えるのが、ホントに凄い楽しみです。 意外と最初の印象では、(この歌は)意外とハルヒっぽくない曲だなと思ったんですよ。元気のいい、ノリノリの曲っていうのをイメージしていたので、ビックリしたんですよ。でも歌ってるうちに、ハルヒの世界がそのままオープニングで流れたら、きっとこんな風になるんだろうなぁというのが想像できて。自分の歌もまだまだなんですけど、本当に嬉しいなぁと思いました」

●元気のいい…というのとはちょっと違った声の感じで歌っているように感じたのは、そういう意識から?

平野「そう…ですね。 “流れるように″っていうか、爽やかな感じに聞こえたらいいなって思って歌いました」

●収録中、スタッフから要望などありました?

平野「えー…何だろう(考え込んでいる様子で)? どうしてもハルヒのことをイメージして歌っちゃうと、結構強い歌い方になっちゃったので。 あんまり力を入れ過ぎないように…ということで、“私のままでハルヒを表現できるように″というのを考えました」

●第一印象の「難しい」は、ご自身の趣味の方向性(ロック系)とオシャレな今回の曲のイメージとの対比によるものですか?

平野「…息継ぎする、場所がないんです」

(一同爆笑)

平野「…と思ったのと、…さっき言ったかもしれないんですけど、音の飛び方も凄くって、…最初楽譜なしの仮メロだけで練習してたので、なかなか覚えられなくって。…あ! ここでこう来るか!…みたいな譜割りなんですよね。だから、そこが…難しかったです」

●ちなみに収録直前にはどこまでマスターできましたか?

平野「“まだまだこんなんじゃダメだー!″って思いながら、ズーッと家で、ご飯食べながらも歌詞を見てて、ズーッと練習してたら、(今日の収録)遅刻しそうになって、凄い走ってきました(苦笑)」

●今回、豪華なオケがバックにつくことになりましたが、それについてのご感想を。

平野「光栄なことだなと思ってたんですけど、…やっぱり緊張…して(照れ笑い)。 なんかちょっと最近、(私が)緊張しぃ(=すぐ緊張する人)なんですよ。 やっぱり仮歌で歌っていた時とは全然雰囲気が違って、それを聴いて、またイメージが膨らんで、昨日も家に帰って練習していたので、凄く良かったなと思って。 凄い方たちばかりなんだよと(スタッフに)教えてもらって、“これは私が頑張んないと″と思って、一生懸命歌いました」

●それで一生懸命歌って、余裕で歌えるようになって、いつかみんなの前で…

平野「ううっ!……胃が、痛い…(笑)。
でも、ファーストシングルの方でも、色々キャンペーンで回らせていただく予定で、こちらのセカンドシングルでも色んなところに行けるかな、行けるといいな…と思ってるので。今度は色んなところに行って、毎回歌えるようになりたいと思います。
どうしても人前だと、テンション上がっちゃうんですよ。それでいつもイベントでは私がオカシクなっちゃうんですけど(笑)。
ちゃんと自分で、抑えて(苦笑)、頑張りたいと思います」

●ファーストシングルから、あまり間を置かないセカンドリリースとなりますが、それについては?

平野「“ハルヒの曲を、歌わせていただけるよ″って聞いたのも、結構最近…っていうか、ついこの間のことで(笑)。 私だけ知らされてなかったみたいで、“え、いつ出るんですか?″って聞いたら“4月″って。“えーっ! マジですか!?″みたいな感じで。 自分では、そんなに連続で出していただけるとは思っていなかったので、ちょっとビックリして。…でもやっぱり、“ファーストよりはセカンドの方がドンドン歌上手くなってなきゃな″と思って、なるべく色んな曲を聴くようにして。 …自分の曲が、大好きなので(笑)、夏ぐらいから今までので、“マイベスト″を作ったんですよ。それをMDに入れて、…それも10何曲もあるんですけど…、何回も聴いて、“あっ! この歌い方良かった。次も使おう″とか研究しつつ、他の人のもいっぱい聴いて、参考にさせていただいてるんですよ。 でも本当に、(今回のような主題歌起用は)絶対にないことだと思うので、こんなに恵まれたことに感謝しています」

●では、今回の曲もマイベストに加わっていくんですね?

平野「そうですね!」

※ここで担当の方より「ちょっと曲渡すと、色んな人にバーッと配っちゃうし」

平野「そうなんですよ! 家にあるMDとかゴッソリ持ってきて、“あ、この曲もう要らないから、全部消そう″って消して、全部私の曲を入れて配ってるんですよ(笑)」

(一同爆笑)

※担当の方「自分大好き、平野さん(笑)」

平野「やだーそんな…(笑)」

●ここで役の話に戻って、ハルヒという役を演じるポイントというのは?

平野「…そうですね、やっぱり…勢いっていうのが、大切だと思ったんですよ。ただ単に強い言い回しだけじゃなくて、そこにやっぱり迫力がなきゃなと思います。まだラジオでしかやったことないんですけど、自分の“まとめ″のセリフがあった後に、急にハルヒのセリフがあったりとかして、そこの切り替えが凄く難しいんですけど、そこはもうパッと切り替えてハルヒになって、“うおおぉぉぉーー!″って…。 がーーってセリフを喋らなきゃならないので、勢い…と迫力とか。 あと、どうしても“甘さ″が出てしまうので。(ハルヒは)みくるちゃんに対してとかも、…結構、色んなことをしてるじゃないですか(笑)。無理矢理着替えさせちゃったりとか。でも、ラジオでそのシーンをやったら“ちょっとかわいそうだな″って思っちゃって(笑)。 “うりゃーーっ!″ってセリフも、ちょっと弱めにやってたんですけど、“ここはもう何の容赦もしないで、一気にやっちゃおう!″というのを…大切にしています。 アニメのハルヒは、もう完璧に1話は出来上がっているみたいなので、頑張って勢いのあるところを見せられたらいいなって思います」

●アニメのアフレコは、まだ始まってないんですか?

平野「まだ…です。もうちょっとみたいで。…緊張してます。…頑張ります」

●ではそろそろお時間ですね。本日はありがとうございました。

平野「ありがとうございました」

平野 綾(ひらの あや)
1987年10月8日生まれ(18歳) 愛知県出身 O型
【代表作】
「NANA」レイラ役
「ひまわりっ!」しきみ役
「まじかる?ぽか〜ん」パキラ役
「B−伝説!バトルビーダマン炎魂」フェレス役
「いつだってMyサンタ」マイ役
「爆転シュート ベイブレードGレボリューション」ミンミン役
「天使のしっぽ」「天使のしっぽchu!」サルのモモ役 「キディ・グレイド」リュミエール役
「アイシールド21」姉崎まもり役
「Canvas2〜虹色のスケッチ〜」美咲菫役
「多重人格探偵サイコ(ドラマ)」ロリータ℃役
平野綾 セカンドシングル「冒険でしょでしょ?」(「涼宮ハルヒの憂鬱」オープニング)
作詞:畑亜貴 作曲:冨田暁子 編曲:藤田淳平
発売:ランティス 販売:キングレコード (LACM−4255)
2006年4月26日発売
 
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